生活習慣病

今、人生100年時代といわれています。寿命が延びていく中で、将来健康的な生活を送れるように生活習慣病の治療が重要になってきています。
生活習慣病には高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、糖尿病、脂肪肝、狭心症などがあります。
仕事などによる不規則な食生活や運動不足、ストレス、加齢による中性脂肪の蓄積などによる環境の変化で起こりやすくなります。また、同じ食事や運動をしていても起こりやすさに体質や遺伝も関係します。
当院では、医療スタッフとともに一人ひとりの生活スタイルを見直し、食生活や運動習慣を改善することで生活習慣病の予防を目指しています。

高血圧症

高血圧は、動脈硬化(血管が固くなる病気)が起こりやすい疾患です。動脈硬化は脳や心臓、腎臓などが傷み、様々疾患を引き起こします。 診察時の血圧は140/90mmHg以上で、自宅での血圧は135/85mmHg以上で高血圧と診断します。正常血圧は115-120/75-80以下です。
治療で重要なのが塩分摂取量を抑えることです。また肥満も高血圧の原因となるため、食事や運動といった生活習慣の改善も重要となってきます。
それでも下がらない際には薬が必要となります。

脂質異常症

脂質異常症は高LDL(悪玉)コレステロール血症、低HDL(善玉)コレステロール血症、高トリグリセリド(中性脂肪)血症があります。動脈硬化と関係しています。
健康診断で放置していると動脈硬化が進んでしまう可能性があります。原因は食事内容や飲酒、喫煙、運動不足、体質・遺伝などがあります。
コレステロールの目標値は、喫煙者や併存疾患(高血圧症や糖尿病など)により異なります。それぞれにあった治療が必要となります。

痛風・高尿酸血症

老廃物の一つである尿酸が血液中に多い状態を高尿酸血症となります。高尿酸血症が続き、関節が腫れて痛むと痛風となります。痛風だけでなく、腎結石や慢性腎不全の原因となります。ビールなどの飲酒を控え、プリン体の多い食事を控えることが重要になります。

脂肪肝

脂肪肝は余ったエネルギーが肝臓に脂肪として貯まった状態です。脂肪が多いと常に肝臓が炎症を起きた状態となり肝障害となります。場合によっては、肝癌や肝硬変を起こすこともあり、適切な治療が必要です。

メタボリックシンドローム

内臓脂肪型の肥満があり、血糖、血圧、コレステロールが軽度上昇している状態です。

  • 腹囲:男性85cm 女性90cm
  • 空腹血糖値110 mg/dl
  • 血圧 135/85以上
  • 中性脂肪150 mg/dl以上、HDL(善玉)40mg/dl以下

上記があてはまると診断となります。
健診で、「異常なし」や「要観察」で済んでしまいますが、さまざまな原因で動脈硬化がすすみ合併症がおきてしまう可能性があります。健診異常の際は、早めにご相談ください。